助産師卒後研修センターについて

当施設開設の翌年1977年4月、母乳哺育指導に初めて桶谷式を取り入れました。しかし、その非医学的内容により、新たに自己乳房管理を中心とした母乳哺育指導としてのSMC(Self-Mamma Control:自己乳房管理)方式を1986年1月に完成、その指導内容に従って1988年4月より半年毎のSMC方式に関する研究生を採用、母乳哺育全般に渡る研究を開始しました。その研究成果により、1991年1月、方式を越えた乳房とその管理、母乳哺育指導を含む学問として「乳房管理学書」ができました。
本来助産師は、母乳哺育指導だけでなく、妊娠・出産・育児全般に精通した職種でなければならないとの考えのもと、助産師卒後研修センターを1993年4月より開設することとなりました。



設立の目的

産科部門において、正常分娩を取り扱うのは助産師であり、異常分娩を取り扱うのが産科医です。産科医と助産師が車の両輪のように協力して妊産褥婦に関わるためには、看護師教育に1年を加えた3年間だけでは余りにも不充分であると考え、助産師卒後研修センターを設立しました。
「助産師とは、正常の妊・産・褥婦に継続して関われるスペシャリストで、異常のスクリーナーである」
これを達成するために、米国における医師のインターン制度レベルのハードスケジュール内容による研修がスタートしました。

研修内容

助産師としての実務を通して、設定した研究テーマに取り組みます。入門コースと指導者コースがあり、2年間を通して履修します。
現在、履修を修了した助産師は、正常の妊・産・褥婦に責任を持って関与する指導者として外部で活躍したり、施設内助産院を開業しているつもりで勤務しています。

年表
1976.8諏訪マタニティークリニック開院(11床)
1977.4桶谷式導入
1979.11乳房外来開設(16床)
1981.1藤森式考案
1984.3SMC方式スタート
1985.4SMC方式各地講演
1986.1SMC方式完成
1988.4SMC方式研修センター(半年コース)開設
1991.2「乳房管理学」完成
1993.4助産師卒後研修センター開設
1993.11助産師外来開設

母乳保育士の育成

保育士の母乳哺育に関する現状

・教育現場における母乳哺育・育児に関する教育が無い
・現役保育士の母乳哺育・育児に関する知識が乏しい
・保育施設においては、0歳児保育がある中で人工乳哺育を行っている

そこで、当院では、母乳哺育を推進する中で母乳哺育・育児知識を得た保育士の必要性を感じ、当院独自の母乳保育士制度を設けました。

当院の母乳保育士制度

当院で2年以上勤務した保育士に、試験を経て、母乳保育士の資格を授与
医療者の母乳哺育に関するサポーターとして活躍

習得内容

・母乳の利点と乳房の仕組みについて
・授乳について
・乳房・乳頭トラブルへの対応
・断乳についての対応

医療ヘルパーの育成

緊急を常に要する医療現場において、いち早く患者さんを受け入れる体制を整え、現場をサポートする役割を担う医療ヘルパーの養成を行っております。

主なサポート内容

清潔空間の保持
手術現場における医師のサポート